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子どもがAIに相談する前に、親子で10分「伏せる情報カード」を作ろう|名前・写真・作品URLを分ける方法
子どもがAIに「ゲームをもっと面白くするには?」「この調べ学習で何を調べたらいい?」と聞いてみたくなる場面が増えています。そんなとき、保護者としては、便利に使ってほしい気持ちと、どこまで入力してよいのか分からない気持ちの両方があるかもしれません。
家庭では、AIを開く前に「伏せる情報カード」を10分だけ作ってみてください。名前、学校名、顔写真、友だちのこと、公開したくない作品URLなどを、質問にそのまま入れずに言い換える練習です。禁止のためのカードではありません。AIに相談したいことを、安全に自分の言葉で伝えるための小さな準備です。
結論:相談したいことと、本人が分かる情報を分けよう
AIへ質問するときに必要なのは、困っている場面や知りたいことです。子どもの本名、学校名、写真、友だちの名前まで伝えなければ、質問できないわけではありません。
たとえば、Scratchの作品が動かないときは、次のように言い換えられます。
- 「〇〇小学校の△△が作ったゲーム」ではなく、「小学生が作っているゲーム」
- 「この子の写真を使った主人公」ではなく、「主人公のキャラクター」
- 「このリンクの作品」ではなく、「旗を押すと宇宙船が右へ動く作品」
文部科学省の生成AIに関する資料は学校向けですが、児童生徒の利用では発達段階に留意すること、氏名や写真などの個人情報を入力させないこと、最新の利用規約や年齢制限を確認することを示しています。※ 家庭でも、サービスごとの条件を保護者が確認したうえで、「相談したいこと」と「外に出さないこと」を分ける習慣にすると、子どもが質問を整えやすくなります。

親子でできる「伏せる情報カード」10分
紙を三枚とペンを用意します。文字を書くのが難しい子は、絵や丸印だけでも構いません。カードをきれいに作る必要はなく、AIを開く前に一度立ち止まることが目的です。
1. AIに聞きたいことを一文にする(2分)
まず、子どもがAIに相談したいことを一文で話してもらいます。
「宇宙船を上にも動かしたい」
「海の生き物について、調べる順番を考えたい」
保護者は、答えを先に出さずに「それを知るために、どんなことを伝えればよさそう?」と聞きます。この一文があれば、名前や学校名を足さなくても、質問に必要な情報を選びやすくなります。
2. 三枚のカードに分ける(3分)
カードには、次の三つを一枚ずつ書くか、絵で表します。
- そのまま伝えてよいこと — 作品で起きている動き、知りたいテーマ、好きな色など
- ぼかして伝えること — 学年、住んでいる地域、登場人物のモデルなど、必要なら一般的な言葉にできること
- 入力しないこと — 本名、学校名、住所、顔写真、友だちの情報、公開したくない作品URLなど
ここで大切なのは、子どもが自分の情報を「悪いもの」と感じることではありません。「質問の答えに必要かどうか」で分けることです。迷ったカードは、いったん「入力しないこと」に置き、保護者とサービスの公式情報を見てから決めましょう。
3. 質問を一度、言い換えてみる(3分)
カードを見ながら、最初の質問を言い換えます。
「わたしの学校で出された課題を手伝って」
ではなく、
「小学生の調べ学習で、海の生き物を調べるときの質問を三つ考えて」
のように、必要な目的は残し、本人が分かる情報は外します。
Scratchの画面を見せて相談したい場合も同じです。名前やプロフィール、友だちのコメント、公開したくないURLが写っていないかを保護者が先に確認します。画面を全部渡す代わりに、「旗を押すと音は鳴るが、宇宙船が動かない」と言葉で説明する方法もあります。
4. 家族の合言葉を一つ決める(2分)
最後に、AIを開く前の合言葉を一つ決めます。
- 「名前と顔は入れないで聞こう」
- 「質問に必要なことだけ残そう」
- 「迷ったら、大人と公式ルールを見よう」
毎回すべてを確認しなくても、合言葉があれば、子どもが自分でカードを思い出すきっかけになります。低学年なら、保護者が横で一緒に質問を読み上げるだけでも十分です。
AIの答えは、入力内容と同じくらい「確かめる時間」を残す
入力を整えた後も、AIの答えがそのまま正しいとは限りません。プログラムの案なら作品で一つずつ動かし、調べ学習の説明なら本や公式サイトなど別の資料と見比べます。
保護者は「その答えで合っている?」と試す代わりに、次のように聞いてみてください。
- 「この答えの、どこを自分で確かめられそう?」
- 「作品では、まずどの一つを試す?」
- 「分からない言葉は、公式の説明でも見てみようか」
AIは相談相手の一つです。子どもが目的を決め、入力を選び、答えを試す流れが残ると、道具に任せきりにせず使いやすくなります。
サービスごとに、保護者が確認したいこと
年齢条件、保護者の同意、会話や画像の扱い、公開・共有の設定は、使うAIサービスによって異なります。子ども用のルールを作る前に、保護者がその時点の公式の利用規約、プライバシーポリシー、保護者向け案内を確認してください。
「家では使ってよい・使ってはいけない」を一度で決め切る必要はありません。最初は保護者と一緒に、一つの短い質問だけ試す方法でも構いません。使わない日があっても、カードで質問を言い換える練習は、情報を選んで伝える力につながります。
今日からの小さな一歩
次に子どもがAIに聞きたいことを思いついたら、画面を開く前に紙を三つに分けてください。
そのまま伝えること/ぼかして伝えること/入力しないこと
一言ずつ置けたら、10分の準備は終わりです。答えを急がず、「この質問には何が必要かな?」と一緒に選ぶところから始めてみましょう。
よくある質問
ニックネームならAIに入力してもよいですか?
ニックネームでも、他の情報と組み合わさると本人につながることがあります。家庭では、質問に必要な理由がなければ、名前の代わりに「わたし」「子ども」「友だち」などの一般的な言葉で伝える方法を選ぶと分かりやすいでしょう。迷うときは入力せず、保護者がサービスの公式情報を確認します。
子どもの作品のスクリーンショットを見せて相談してもよいですか?
まず、名前、プロフィール、顔写真、友だちの情報、公開したくないURLやコメントが写っていないかを確認します。画面を見せなくても、困っている動きを一文で説明できる場合もあります。どちらにするかは、使うサービスの公式ルールと家庭の方針を保護者が確認して決めてください。
親が毎回そばにいなければいけませんか?
子どもの年齢、使うサービスの条件、家庭のルールによって考え方は変わります。最初は親子でカードを使い、子どもが「入力しないこと」を自分の言葉で説明できるかを見るところから始めると、家庭に合う見守り方を考えやすくなります。
公開時に確認する関連リンク
- 子どもがAIで作った作品を、家庭で「3分発表」してみよう — AIを使った作品の過程を親子で振り返る方法
- AIに答えを聞く前に育てたい「問いの力」 — AIへ相談する前に、知りたいことを言葉にする考え方
- Scratchを大きく直す前に、親子で10分「変更前メモ」を残そう — 作品の状況を、個人情報を含めずに一文で説明する練習
公開前に、各記事の公開状態、URL、リンク先の内容を確認します。
参考にした公式情報
- 文部科学省:学校現場における生成AIの利用について — 初等中等教育段階における生成AIの利活用に関する資料とガイドライン
- 文部科学省:生成AIの利用にあたって — ガイドラインの位置付けと、児童生徒の利用に関する基本的な考え方
- 文部科学省:情報モラル教育ポータルサイト「個人情報保護の観点から、生成AIの活用方法を考えよう」 — 個人情報の入力や、利用規約・プライバシーポリシーの確認を扱う教材
※ 文部科学省の資料は主に学校教育関係者向けです。本記事は家庭での利用条件を定めるものではなく、家庭で親子の会話を始める際の参考として扱っています。実際の利用では、各サービスの最新の公式規約・プライバシーポリシーと、子どもの年齢・家庭の方針を保護者が確認してください。
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