本文へ移動
こどもボット ミントと学ぶAI・プログラミング

Kodomobot Article

プログラミングを教えられない親でもできること|子どもの挑戦を続ける「見守り」の力

2026.07.18 5分 プログラミング教育
雪山で自分のスキーを調整する子どもを見守るミント

子どもがプログラミングに興味を持ったとき、「自分はコードがわからないから、うまく支えられないかもしれない」と不安になる親御さんは少なくありません。

Scratchで何かを作っている画面を見ても、ブロックの意味がわからない。教室から帰ってきて「今日はここができなかった」と言われても、解決してあげられない。そんなとき、親として何をすればいいのだろう、と考えてしまいます。

でも、子どもの挑戦を支える役は、いつも答えを知っている人だけのものではありません。教える人とは別に、子どもが何度でも試せるようにする人がいます。家庭で親が担えるのは、まさにその役割です。

教える人と、続けられるようにする人は別

スポーツでも、楽器でも、専門的な技術を教える人がいる一方で、送り出し、待ち、帰ってきた子どもの話を受け止める人がいます。子どもが挑戦を続ける理由は、技術指導だけではありません。

「今日は前より速くできたね」
「悔しかったんだね」
「寒いなか、よく行ってきたね」

自分の変化や気持ちを誰かが見てくれていると感じられると、次にうまくいかない日が来ても、もう一度やってみようと思えます。

プログラミングも同じです。子どもが作っているものを親が直せなくても、「さっきはキャラクターが動かなかったのに、今はぶつかると点数が変わるんだね」と、変化を一緒に見つけることはできます。子どもにとっては、自分の試行錯誤が誰かに届いた、という手応えになります。

プログラミングを知らない親ができる三つのこと

1. 最初に「何を作りたいの?」と聞く

「今日の宿題は終わった?」「どこまで進んだ?」と確認したくなる場面でも、最初の一言を少し変えてみます。

「何を作っているの?」
「できたら、誰に遊んでほしい?」
「いちばんこだわったところはどこ?」

こうした問いは、子どもの中にある目的を思い出させます。正しいコードを覚える前に、「何を形にしたいか」があることが、作品づくりを前へ進めます。親が技術を教えられなくても、問いを受け取ることはできます。

2. できたことを、具体的に言葉にする

「すごいね」はうれしい言葉です。ただ、ときどきは何が変わったのかまで見て言葉にすると、子どもは自分の成長をつかみやすくなります。

たとえば、「音が鳴るようになったんだね」「前は一人で遊ぶゲームだったのに、今日は二人で点を競えるようになったね」「失敗したあと、自分で違う方法を試したんだね」と伝える。完成度を評価するのではなく、子ども自身が積み重ねた変化に光を当てます。

これは、結果が出なかった日にも役立ちます。「完成しなかったね」で終わらせず、「今日は何がうまくいかないかがわかったね」と、次の一手に変えられるからです。

3. 解けない時間を、急いで取り上げない

エラーが出る。思ったように動かない。子どもが困っているのを見ると、大人はすぐに助け舟を出したくなります。

もちろん、行き詰まりすぎて苦しそうなときは、一緒に整理して大丈夫です。ただ、最初から親が答えを探したり、AIに完成したコードを出させたりすると、「困ったら自分で考える」前に終わってしまいます。

そんなときは、「どこまでは思った通りに動いている?」「今、何を試そうとしている?」と聞くだけでも十分です。子どもが自分の言葉で問題を説明し始めると、次に試すことが見えてくる場合があります。

AIを使う場合にも、この姿勢は大切です。答えを写すためではなく、自分が考えたことを確かめたり、次の選択肢を広げたりする道具として使う。その土台になるのは、家庭で守られる小さな試行錯誤です。

「教えない」は、任せきりにすることではない

見守ることは、放っておくこととは違います。アカウントや個人情報の扱い、オンラインでのやり取り、課金や利用時間などは、大人が環境を整えておく必要があります。AIを使うなら、子どもが入力する内容を一緒に確認し、困ったときに戻ってこられる関係をつくることも大切です。

そのうえで、作品の中身やアイデアまで大人が決めない。すべてを代わりに直さない。親は安全な場所と時間を用意し、子どもが自分の試行錯誤を続けられるように支えます。

プログラミング教室に通わせるか、家でScratchを始めるかに関係なく、この役割は変わりません。親が専門家である必要はありません。

よくある不安に、短く答えます

親がまったく興味を持てなくても大丈夫?

専門的に理解する必要はありません。まずは5分だけ、「今日は何を作ったの?」と聞いてみるところから始められます。子どもが話し切るまで待つこと自体が、次の挑戦を支えます。

できていない部分を指摘しないと伸びないのでは?

直すべきところを子ども自身が見つけられるように、問いを置くほうが役立つ場面があります。「次に変えたいところはある?」と聞けば、評価ではなく改善の対話になります。

作品を完成させられないまま、飽きてしまいそうです

大きな作品を一度で作ろうとせず、音を鳴らす、キャラクターを動かす、得点をつける、と小さく区切るのがおすすめです。小さな作品づくりを重ねると、「できた」が次の意欲につながります。

子どもが安心して挑戦できる場所になる

親がプログラミングを教えられなくても、子どもは自分の作品について話したいときがあります。失敗した話も、少しだけ進んだ話も、悔しかった話も、誰かに受け取ってほしい。

送り出して、待って、帰ってきた子どもの変化に気づく。技術を教えることとは別の、この積み重ねが「もう一度やってみよう」を支えます。

AIがコードを書く時代でも、子どもが自分で何を作りたいかを考え、試し、戻ってこられることは変わらず大切です。親ができることは、答えを先回りして渡すことではなく、その挑戦を安心して続けられる場所になることなのだと思います。

プログラミング学習そのものの意味については、AIがコードを書く時代、プログラミング学習は無駄になる?でも詳しく整理しています。

ミント

この記事が役に立ったら、ミントに教えてください。

Related

関連する記事